paranoa/Merry-Go-Round伴奏パートの解説

Editor : Taiyo Hatta (paranoa)

今回は自身のユニットparanoaのマキシングル「Merry-Go-Round」の伴奏パートの解説をしたいと思います。
この曲元々構想段階でイメージがありました。
それは「峰不二子」。
マイナー調の曲調に跳ねたリズム、アレンジが固まっていない段階で何となく思い描いていたイメージがアニメ「ルパン三世」に出てくるキャラクター「峰不二子」が真夜中の首都高をバイクで走り抜けている。
そんなイメージがあったんですね。
作曲する時はこのイメージが大事。
部屋を真っ暗にしてヘッドホンを繋ぎ、いつものライブセッティングの音色でイメージを膨らましながらコードやアレンジを探る。
そんな感じででき上がったアレンジ媒体に相方蘭ちゃんの僕にはないメロディエッセンスが加わる事で自分のイメージとは少し違う音楽になる。
更にレコーディングの際師匠の元、再構築され更に練り込んだ作りになりました。
こういう化学変化が起きるのもオリジナル楽曲の醍醐味ですよね。
楽曲的にもやはり「真夜中の疾走」というイメージが出せたんじゃないかなと思います。







こちらがPV動画になります。
イメージそのままのドライブソングという事で実際に首都高をお台場方面に明け方走り撮影しました。
曲のイメージとリンクした映像になったんじゃないかと思います。

今思えばこの時スタビライザーがあれば。。
撮影はいつでもできるわけではないですからね。
このマジックアワーのタイミングでレインボーブリッジを走れたのは本当に運が良かったんですよね。
手ぶれも味という事で笑

こちらが伴奏のみの動画になります。
スローバージョンでの映像もあるので良かったら是非挑戦してみて下さい。



アレンジの作りは複雑に見えますがシンプルな考え方で作られています。
コードは基本的にEm7-F♯7-Bm7の3コードの循環でループ。
その中でベースライン、リズム、コードを並べている感じですね。
個人的にはウォーキングベースをイメージしていますが、ジャズというよりはむしろロカビリーというか、イエローブルースと言った感じです。
ギターはかなり強めに弦を弾いています。
少し音が割れたり低音のベリッ!としたノイズが入ってもむしろかっこ良くハマるんじゃないでしょうか。

このギターアレンジメントで一番のポイントはやはりミュートのテクニックです。
このリズムをギター一本で再現するする為2,4拍に刻むリズムの他に裏はくに常に音を置いています。
ただ置けばイイわけではなく一瞬カッ!っと入る程度の音というよりパーカッシブルにリズムをはめ込む感じです。

ここで重要なのがミュートのテクニック。
ファンクカッティングにはよくあるテクニックの一つですがよく「キレを出すのは右手のストロークの角度や振りが重要」なんて言われます。
僕思うに右手のストローク以上に重要なのはむしろ左手のミュートのタイミングなんじゃないかと思っています。
僕なりのコツを一つ。
まずコードがしっかり鳴る所まで弦を押さえ込まない。
リズムを出すという事であれば「コードを鳴らす」ではなく「リズムを置く」といったイメージです。
つまり音の残響を残さない一瞬の音を出す。
どうやるかというと、コードを弾くポジションに指を配置したら押さえないでそのポジションのまま指をロック。
そして右手のピッキングを強く弾くと何となく和音が鳴っている。位です。
今までコードカッティングをする際どうしてもキレが出せないなぁ〜と苦手意識があり、右手の速度や角度ばかり気にしていましたが実は左手のコードを押さえるミュートが肝心だと分かったのはエレキギターと離れて違ったアプローチのギタースタイルを勉強したから。
おもしろいですね。
もしコードカッティングにキレが出せずお悩みの方がいられたら今度は左手のミュートを気にして練習してみてくださいね!


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